HACCPを始めたのだけれど、納品・受入の管理記録、清掃の記録、冷蔵庫の記録、従業員の体調管理記録、重要管理ポイントの記録、毎日毎日書類がどんどん増えていって、保管に困りそう。最低一年は保管してくださいと言われたし。何かいい方法はないかな?
HACCPのポイントは衛生管理の「見える化」なのはわかったよね。そのためにはしっかりと記録をつけて、それを管理しておくことはとても大切なことなのもわかってもらえていると思う。
書類の管理については、今使っている書類をできるだけコンパクトにまとめるようにするのが一つだけれど、表計算ソフトなどを使ってデータで管理するとか、最近はスマホやPCのアプリでも管理できるようになっているから、そういったものを利用すると、場所を取らなくて済むのはもちろん、入力や確認が楽になるから継続的な管理にも良いんじゃないかな。
HACCPは日々の記録をつけて、それを定期的に見直すことでより良い衛生管理を実現します。そのため記録付けとその保管は非常に重要な作業です。
紙による管理は基本ですが、より便利に、またより簡単な管理のためには、日々の記録をデータ化して保管することをお勧めします。これにより保管スペースが必要なくなることはもちろんですが、見直し・改善作業も行いやすくなります。
当事務所では各業界団体の出している手引書やご相談者が既に使用している既存の確認シート等をもとに記録付けしやすい書式の提案をさせていただくことはもちろん、楽天コミュニケーションズと提携しHACCP管理アプリ「あんしんHACCP」の導入もご提案させていただいております。日々の記録付けは、どれだけ手間をかけずに行えるかが継続性のポイントです。ぜひ一度ご相談ください。
記録の管理方法
HACCPは衛生管理計画を立てることから始まります。その衛生管理計画は、そのお店の基本方針となるものですから、当然保管しておかなければなりません。またその衛生管理計画に従って実際に日々衛生管理を行い、その結果を記録することがHACCPの運用にとっては非常に重要なことです。その記録を定期的に見直すことで、衛生管理の問題点や、改善点が見つけられますし、また仮に重大な問題が発生した際には、その記録を確認することで早期の原因の究明や対策を講じることができるようになります。しかし当然のことながら、この日々の記録は毎日増え続けていきます。
そこで、記録は見易くまとめられ、見つけやすく管理され、必要な時に必要な情報が取り出せるようにしておく必要があります。
ここでまず参考になるのは各業界団体が用意している手引書です。手引書の後ろには必ず記録用紙の雛形がついているので、これに記録していくのがまず一つの方法です。ただ手引書は各業界団体が注意すべき一般的な事柄をまとめているため、必ずしも実際の事業者、店舗に沿ったものとは限りません。そのため、手引きを参考にして各事業者が利用しやすい書式を用意することも検討すべきでしょう。
紙?パソコン?スマホ?
HACCPは食品を扱う全ての事業者に義務化されました。事業規模の大小、事業者の老若男女問わず全ての事業者です。そのため、逆に言えばどんな事業者にとっても使いやすい記録方法、管理方法というのはなかなか難しい問題です。
大規模な事業者なら一つ一つ書類で管理するのは大変でしょうからデータで管理できた方が楽かもしれません。一方、ご年配の方が経営されているような昔ながらのお店のような場合は、データ管理よりやはり書類として記録、管理する方がやりやすいと感じるかもしれません。
その事業者にあった管理方法を提案し、実際に使ってもらい、改善していく。これもHACCPのPDCAの一部です。HACCPは、あくまで事業者自らが実施できるようにならなければなりません。そうなるまで徹底的にサポートしていく、それが当事務所の重要な役割だと考えています。
あんしんHACCPサービス
当事務所では、スマホやタブレットによるHACCP管理システムとして、楽天コミュニケーションと提携し、同社が提供しているあんしんHACCPサービスの導入をご案内しています。あんしんHACCPサービスを前提としたHACCPシステムの導入から、運用、検証、見直しまでしっかりサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。