豆腐店とHACCP

 長いこと街の商店街で個人の豆腐店をやっているのだけれど、近所の小料理屋さんからHACCPの話を聞いて、うちもやらなきゃならないと思ってね。豆腐屋の場合はどういうことに気をつけたらいいんだろう?

 昔、近所の豆腐屋さんにタッパー持って買いに行ったのを思い出したよ。そういう豆腐屋さん少なくなったよね。
 さて、大きな製造工場みたいな場合は「HACCPに基づく衛生管理」をやらなければならないもあるけれど、個人の豆腐屋さんということだから「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」で対応しよう。一般衛生管理の基本的なことはこちらを参考にしてね。
 豆腐の場合に気をつけなければならない重要管理ポイントは、原料の大豆に付いてきた病原菌を蒸煮工程でしっかり殺菌することと、熱に強く原料豆乳に生き残っている病原菌を、冷却工程で管理して増殖を防ぐことかな。
 それから忘れてはいけないのはアレルゲン管理。大豆は表示が義務付けられている特定原材料ではないけれど、表示が推奨されている21品目には含まれるものだから、きちんと取り組んでおいたほうがいいね。

 豆腐製造において、病原菌の発生、生残、増殖といった食中毒危害の要因を考えた場合、特に注意が必要な工程は

  • 煮沸・蒸煮工程の管理
  • 冷却工程および保管工程における管理

となります。そこで重要管理ポイントとしてはこれらについてどのような管理を行う必要があるか検討し、計画を立てます。

また、豆腐の原料である大豆はアレルゲン表示推奨品目に含まれているため、食品表示義務がない事業者であっても他製品への混入(コンタミネーション)が起きないように製造工程や一般衛生での管理を確認します。

参考:厚生労働省 HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書
豆腐類製造事業者向け/豆腐・豆乳・オカラ編

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